今月は「交通安全週間」があります。ゴールデンウィーク後半ですが、車を使う場面も多くなる時期です。今回は交通事故についてお話していきましょう。
当院での交通事故の患者さまで一番多い疾患は「むち打ち」です。いわゆる「頸椎捻挫」です。事故の衝撃により、首が鞭のようにしなることから「むち打ち」と呼ばれています。これは、全方向どこから衝突されても起こり得ます。人の頭の重さは、体重の約%。体重㎏の方は5㎏もあります。この重さを支える首が事故の衝撃により振られるわけですから、かなりの負担が首にはかかります。また、事故直後は興奮していたり、気が動転しているためその場で痛みを感じず1日2日たって症状が出ることもかなり多いです。
症状として、頚部痛、動作痛はもちろん頭痛、めまい、腕のしびれなど多岐にわたります。これらの症状は、レントゲンでは確認しづらく重傷例では後遺症につながることもあります。事故後、違和感を感じたら早めに医療機関へ受診しましょう。
そして、今一度シートベルト着用について確認しましょう。
運転手の方はもちろんですが、後部座席の方もしっかりシートベルトをしめていますか。道路交通法では、シートベルトは全席着用となっています。時速㎞で壁に衝突した場合、地上mから落下するのと同等の衝撃を受けます。後部座席でシートベルトをしていないと、背もたれごと前席の人を強く圧迫し死傷させるケースがあります。また6歳未満の子どもへのチャイルドシートも徹底しましょう。
子どもがぐずっていたり、すぐそこだからといって着用せず運転してしまうと、交通事故では車外放出による死傷。また速度が出ていなくても思わぬ急ブレーキにより車内で転倒しケガをさせる恐れがあります。子どもの成長とともに、チャイルドシートのサイズも変わってきます。ベルトの長さも毎回確認する方も少ないと思います。今のお子さんのサイズに今一度、調整確認お願いします。