腰痛 高齢者 | 千歳整骨院

腰痛 高齢者

今回も前回に引き続き「腰」についてのお話です。

前回「ぎっくり腰」について話ましたが、高齢者の急な腰痛には注意が必要です。高齢者の急な腰痛の場合、腰骨の圧迫骨折の可能性が高いからです。加齢とともに骨密度は低くなり、転倒や尻もちの他、重い物を持ったり、無理な体勢をした時にも発生する可能性があります。安静時でも痛みが強い場合や1週間たっても痛みが変わらない場合は整形外科で画像検査をお勧めします。

高齢者の腰の疾患で代表されるものに「腰部脊柱管狭窄症」が挙げられます。背骨には、脳から続く脊髄神経が通る脊柱管というトンネルがあります。狭窄症は、そのトンネルが加齢により狭まり、中を通る脊髄が圧迫され腰から足先まで痛みやしびれが出る「坐骨神経痛」が特徴的です。また狭窄症のもう一つの特徴に「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」という症状があります。これは長い時間歩いていると腰、下肢に痛みしびれの症状が発生し、かがむようにして少し休むと症状が軽減するといったものです。また、坐骨神経痛、間欠性跛行が同様に起こる疾患として「変性すべり症」があります。この疾患も中高年に多く、特に女性に多いようです。背骨と背骨の間にある椎間板が加齢により変性し不安定な状態となり、上下の骨の一つがずれ、脊髄を圧迫してしまうものです。

「狭窄症」「変性すべり症」は、共に腰を反ると症状が強く発生し、腰をかがめることで症状が軽減されます。もし医療機関で「狭窄症」「変性すべり症」の診断が出て手術の適応でなければ、運動をお勧めします。お家でできる運動としては、仰向けに寝て、片膝を両手で抱え、胸の方に引っ張ります。これをリズムよく20回、片足ずつ行い、そのあと両膝を抱えて同様に20回行います。朝、昼、晩と行えると良いでしょう。また、ウォーキングも重要な運動ですが、長く歩くと症状が出てしまう方は、自転車がお勧めです。

ちょっとそこまでの移動は車ではなく自転車を使うよう心がけましょう。